私たちは、自然素材で中古マンションを購入し、自然素材でリノベーションをしました。
そのときの満足度や成功のカギは、業者さんとのコミュニケーションです。
今回は、そう思うに至った私たちの経験をご紹介しますね。
約10年前、中古マンションを購入して、自然素材をふんだんに使ってのリノベーションをしました。 家族のアレルギー体質のこともあって、家具などの工夫よりも、床や壁を自然素材にすることを重視したリノベーションです。 そのときのうまく[…]
どうして中古マンションリノベーションを選んだのか
最初は新築一戸建てが欲しかった
私たち夫婦の子どもが小学校に上がる前に、新築一戸建てを見に行きました。
でも予算の兼ね合いもあって、新築一戸建ては、間取りを数パターンから選ぶことができるというくらいの選択肢はあるものの、なんか自由度が低いなあと感じました。
じゃあ今の予算で、やりたいことができるような住まい選びってどんな方法があるんだろう、と考えたんです。
どんな方法があるか考えてみた
いろいろ考えたり情報収集したりして、そのときの選択肢を、
- 中古一戸建てを買ってリフォーム
(予算の割合は、物件>リフォーム) - 中古マンションを買ってリフォーム
(予算の割合は、物件≒リフォーム)
に絞りました。
好きな間取りにすることのほうが、できあがったものを買うより楽しそうかな、と。
また、物件の価格を下げるほど、リフォームに力を割ける。
だけどあまりに古い物件だと、物件の基礎を修繕しないといけないので、費用がかかる。
その点マンションは、一戸建てよりも、躯体の老朽化がゆるやかで、基礎には手を入れないでよい可能性が高くなる。
結果、リフォームに予算を投入できる
ということで、中古マンションを買ってリフォームが第一候補かなと仮説を立てました。
次に、やりたいリフォームがなんなのか、改めて考え始めました。
やりたいことはなんなのか
結局、私たち夫婦は、豪華な家具や、便利さを追求したような設備ではなく、住んで気持ちのよい居心地のよい家、にしたいということに、あらためて気づいたんですね。
アレルギーがあったこともあり、化学物質を使わず、明るく、風通しの良い家にすることを基本方針とすることとしました。
不動産屋さん・工務店さん選び
まずは住みたい地域の不動産屋さんを訪問
住みたい地域の不動産屋さんを訪ねて、中古物件+リフォームをしたいと相談しました。
その担当者さんは反応が薄かったですね。
そして、リフォームを前提とした一戸建てを見せてもらいました。
ですが、予算との兼ね合いもあり、あまりいい物件に出会えずでした。
予想はしていましたが、一戸建てでは、やりたいリフォームをするのに予算が足りないな、という結論となりました。
感覚がまったく合わない工務店担当者に出会う
そのころ知人の紹介で、設計士さんと知り合うことができ、お話を聞きに行きました。
いろいろと事例を紹介してもらえたのはよかったのですが、その設計士さんから紹介された工務店さんが最悪に感覚が合わず、工務店ファーストで物事を決めてこようとする姿勢と言動に嫌気が差し、その設計士さんと工務店さんは、早々に見送らせてもらいました。
話の合う不動産屋さんの紹介で出会った工務店さん
その他にも不動産屋さんを数件回り、中古マンション+リノベーションを相談しました。
最終的には、自然素材の事例紹介をいろいろしてくださるなど、話が弾む方と出会えました。
またその方からご紹介いただいた工務店さんは、自然素材リフォームが売りというわけではなかったのですが、今後その方面を強化したいというタイミングだったそうで、こちらの話を真摯に聞いてくださいました。
その中で、やれることやれないこと、メリットデメリット、この希望を通したときの制限事項を、丁寧に説明してくださる方でした。
私たち夫婦は、この工務店さんにお願いしたいな、と思い、たくさん話し合いました。
そして、もやもやとしていたリフォームのイメージが一段階すすみ、
- 自然素材をたくさん使ったリフォームで、
- 天然の無垢木材フローリングと
- しっくい塗りの壁にする
という方向性が固まりました。
物件の購入へ
リフォームの方向性が固まると進展が加速
さて、リフォームの方向性が固まると、物件もある程度絞り込めるようになってきました。
ほどなく、築30年のマンションで、管理規約上も、やりたいリフォームができそうなところが見つかりました。
完全南向きの物件で、周囲にマンションなど高い建物がないところです。
(ほぼ)完全南向きは、夏は日が高いため、室内にほとんど直射日光は入らないんですね。
逆に冬は日がよく入り、明るく暖かいんですよ。
まさか小学校の理科で学んだことを実感する日がくるなんて! です(笑)
また周囲に高い建物がないため、風通しも良くて、理想的でした。
スケルトンにするなら現状はあまり関係ない
内装は、スケルトンにすることも話をしていました。
スケルトンにする、とは、床、壁、天井を取り払って、躯体のみの状態から造り直すリフォームです。
ですので、現状がどうであっても、あまりリフォーム内容に影響ありません。
配管含めた水回りの移動も予定していたので、配管の勾配に注意しないといけなかったのですが、それも含めて、やりたいことができそうでした。
修繕できない配管や壁やスラブなどの見えにくい共用部の状態も確認してもらいましたが、この点も問題がなさそうでした。
*管理組合による定期的なメンテナンスがきちんとされているであろう、ということですね。非破壊検査などの調査ではありません(念のため。。)
また住宅とリフォームのローンについても、不動産屋さんが調整くださり、メドがつきました。
こうして、物件が決まり購入をすすめることとなります。
工務店さんの重要さ
表面のこと、裏側のこと
さて、自然素材のマンションリノベで、私たちが気を使ったのは「自然素材」と「化学物質」のバランスでした。
このバランスの考え方を工務店さんと共有できるかどうかが成功へのカギとなりました。
というのは、床や壁や造作家具には、表面の見た目や材質だけでなく、構造部分や接着剤や塗料のことも、専門家の力を借りることが必要不可欠ですよね。
その裏側の部分を、工務店さんが、「自然素材重視というテーマ」から外れた施工をされたとしても、私たちは見た目で判断ができません。
ですが、私たちがお願いした工務店さんは、接着剤やつなぎ剤についても、「こういう成分ですけど、どうですか?」と情報提供くださいました。
化学物質をゼロにはできませんが、専門家の判断をもとに、私たちも納得したうえですすめることができました。
こちらの希望をじっくりと聞いてくださり、適切な質問で考えを深掘りしてくれる工務店さんとの関係性が、自然素材マンションリノベをすすめる上で、私たちにはとても合っていました。
だからこそ、私たちも自分のリフォームの夢を押し付けるだけの無理な要求にならないように、知識を学ぶことが大切ですね。
まとめ:中古マンションリノベのパートナーの選び方
もし、人生でもう1回マンションリフォームをするなら、自分ならこうする、というのを最後にご説明しますね。
全国展開している大きなところの資料請求やセミナーに参加をする
- 話があえば、そのまますすめる
- 話があわなければ、早めに断る
(業者選びは見切っていく作業でもありますし、早い方がお互いハッピー) - 知識を蓄えて、やりたいことと、諦めるところと、費用の折り合いをなんとなくつける
住みたい地域の不動産屋さん・工務店さんをまわる
- 費用は少し安価になる(はず)
- ただしデザイン性や洗練された感じは、全国展開側に分がある
- 不動産屋さんをいくつかまわって、自分のイメージを伝える
- 共感できる人を軸に、希望の工務店さんを探してもらう
- 工務店さんと話して、気の合う担当者さんを見極める