私たち夫婦の、自然素材×マンションリフォーム記録の、塗り壁編です。
リフォームの際、壁には特にこだわりたかった私たちは、塗り壁の選択肢として「しっくい」と「珪藻土」を検討しました。
そして最終的に選んだのは「しっくい」です。
なぜしっくいを選んだかというと、しっくいがアレルギー対策となること(ホルムアルデヒドを分解する効果があること)が、大きな決め手でした。
それに加えて、消臭効果や防カビ作用も、珪藻土に比べて高いと考えました。
もちろん、しっくい独特の落ち着いた雰囲気とデザイン性の良さも、私たちの心をとらえました。
いま、マンションリフォームから10年以上が経過し、「しっくい塗りにしたことを後悔してる?」と聞かれたら、「後悔は全く無し!おすすめですよー!」と答えます。
しっくいの持つこれらの特性のおかげで、室内の空気はずっと清潔で快適に保たれています。
なので今回は、私たちがなぜしっくいを選んだのか、そして実際に暮らしてみての感想を、珪藻土との比較を交えてご紹介しますね。
約10年前、中古マンションを購入して、自然素材をふんだんに使ってのリノベーションをしました。 家族のアレルギー体質のこともあって、家具などの工夫よりも、床や壁を自然素材にすることを重視したリノベーションです。 そのときのうまく[…]
しっくいとは
↓しっくいで塗った壁&当時子どもが幼稚園で作った笹とセミ

しっくいの成分
しっくいとは、主に建築や内装で使用される建築材料の一種です。
消石灰(水酸化カルシウム)に、糊、スサなどのつなぎを加えて練ったもので、主に塗り壁材として使用されます。
防火性に優れていることや、調湿作用、消臭効果などの特徴があります。
珪藻土の成分
珪藻土とは、藻類の一種である珪藻という植物プランクトンの死んだ殻が沈殿して化石になった堆積物(堆積岩)です。
珪藻の殻は二酸化ケイ素でできています。
しっくいと珪藻土の比較
しっくいも珪藻土も、どちらも、調湿作用や消臭作用などがあると言われています。
簡単に、しっくいと珪藻土を比較してみました。

これらについて、続けて説明していきますね。
しっくいと珪藻土の効果
調湿作用は珪藻土のほうが高い
調湿機能とは、湿度の高いときは湿気を吸収し、部屋が乾燥すると放出する機能です。
ただしっくいの調湿機能は、珪藻土ほど高くないようです。
実際に暮らしてみての感覚として、まず私たちはマンションリフォームで、床を無垢木材フローリング、壁と天井を全面しっくい塗りにしています。
↓壁と天井がしっくい、床が無垢木材なので調湿効果だらけです

そのため、床と壁をあわせると、調湿作用が広い面積にあるため、この状態では、冬でも窓に結露は発生しません。
シックハウス対策:ホルムアルデヒドの吸着と分解
この調湿作用は、湿度の高いときは湿気を吸収し、部屋が乾燥すると放出するという性質なので、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害化学物質も、水蒸気と一緒に吸収します。
そして、ホルムアルデヒドは、しっくいの成分である消石灰(水酸化カルシウム)と接触すると化学反応により中和されます。
つまり、しっくいは、天然素材であることからアレルギーの原因になりにくいだけではなく、調湿作用とその主成分により、シックハウス症候群の対策にもなります。
(ただし、強いアルカリ性をもつ消石灰も、年月が経つと徐々に中和されるため、このシックハウス対策効果も徐々に弱くなるようです)
この、化学反応でホルムアルデヒドを中和する作用は、珪藻土にはありません。
消臭効果・抗菌・防カビ作用
しっくいは、消臭・抗菌・防カビについても、ホルムアルデヒドを中和する作用と同じく、水蒸気と一緒に吸収し、その強いアルカリ性で、カビの発生を抑制したり、臭いの成分を中和したりする効果が期待できます。
床と壁だけでなく、風通しとあわせて考えないといけないですが、14年経っても木の香りが感じられ、生活臭的な臭いがあまりしないなど、空気がキレイな感じがします。
最大のおすすめポイントは質感
デザイン性
これまで機能のこととかさんざんお話をしてきましたが、実は、実際に暮らしてみての最大のおすすめポイントは、ナチュラルで温かみのある質感なんですよね(笑)
たとえば、コンクリートの打ちっぱなしは、その武骨で硬質な質感で、お店の内装に使われたりしますよね。自宅に選ぶ方もいるかと思います。
しっくい塗りは、温かみのある自然な質感が、室内を落ち着いた雰囲気にしてくれます。
珪藻土の表面はざらざらした感じになっているのに対し、しっくいは、なめらかなんです。
木の床や、木製家具との組み合わせもしやすく、また光の入り方で趣きも変化し、ほっとする穏やかな空間を作り出します。

10年経って見た目の変化は少ない
↓施工直後の状態

↓14年経過した状態(床の色が濃くなりました!)

これは、リフォームして、しっくい壁と無垢フローリングにしてから14年6ヶ月経過した状態です。
無垢の木材というのは、光があたることで、色が濃くなります。
床部分はヒノキの無垢材なのですが、実際に色が濃くなっていますよね。
床の色から、年数が経っている(実際には14年)ことは、おわかりいただけると思います。
その床の色の変化に対して、壁や天井の、しっくい塗り部分は、白いままです。
また、表面が崩れたり、ということもありません。
これはしっくいが化学変化により、自然に固まる性質があるため、より硬化していくことも関係します。
経年による変化は、見た目上はほぼありません。
デメリット:変更しづらく、汚れやすい
飽きても変更しづらい
しっくい塗りの壁は、一度施工すると、色や質感を変更することが難しいです。
塗りなおしになります。
そのため、デザインを選ぶときに、慎重になる必要があります。
メンテナンスが難しい
正直なところ、我が家では、あまりメンテナンスはしておらず、はたきでホコリをとる程度です。
ただ、スイッチまわりなど、頻繁に触る部分は、手の汚れがつきやすいです。
その汚れを取るのは、消しゴムを使ったり、紙やすりで削ったりすることになりますが、周囲との色の差が出てしまいます。
掃除が難しいというより、復元が難しいという感じでしょうか。
メンテナンスの難しさというか、簡単にDIYでやれるものではないということを説明するために、施工時に業者さんからいただいた画像で紹介しますね。
まず大量
全部の壁だと大量です。

色の調整も含めて練りこむ
みたことない機械…?

下地を作るのが先
下地だけでこの作業量…

これ、DIYなんて無理ですよね?
少なくとも私にできる気はしません。
前準備、後片付けとか、なにをどうしてよいかわかりません。
なので、デメリットというか、自分でできないレベルの施工が必要になる、と思っていますので、自分でやろうと思ったことがありません。
一部補修くらいなら、なんとかなるかもしれませんね。
つまり、しっくい塗りの壁は、シンプルな単一素材で塗られた壁自体に、落ち着きと温かさが感じられるというメリットがあるのですが、裏を返せば、全部を変更するものであって、壁の一部を変化させたり、デコレーションをして楽しむような、キャンバスのような使い方には向いていません。
まとめ:しっくいの良さ
おすすめポイント
- 天然素材でアレルギーの原因になりにくい
- 調湿作用、消臭効果があり、空気がキレイな感じがする
- しっくいは、有害化学物質を吸収するのでシックハウス症候群対策になる
- 風合い、手触りなど、温かく落ち着いた雰囲気
- 変化少ない(14年経過時点の状態は本文のとおり)
- 一部補修であれば塗りなおしで対応可
デメリット
- 全体を変更することが困難・高額になる
しっくいには、調湿作用や消臭効果もありますが、最終的に気に入っているは、デザイン性です。珪藻土と迷ったのですが、仕上がりのなめらかな感じが、長く使っていても飽きません。最近は、リノベーション会社のショールームなどもありますので、機会があれば見てみてくださいね。